なりたいものと、なるものと。
友人(と、いうより限りなく知り合いに近い友人と、いうか知り合い)の
web編集者、ライターの塩谷舞さんが
立ち上げられた「milieu」という
webメディアの記事を紹介します。
AKl INOMATAさんという
東京藝大出身のアーティストの方が
現在留学をしている
NYから送られている記事です。
私はこの方のことは
存じあげないので
先入観なく、記事をよみましたが
なるほど。。と、
うーん。。が混在してしまいました。
アートって。 つまり
なんだろうかな?と。
以前、住んでいた
墨田区の向島界隈は
シャッター商店街で
空き家が多いせいか
その空き家を使って
アーティストの
人たちが個展をやったり
アクセサリーを
販売していたり
大学の研究室(?)と思われる
生徒さんや教授たちが
集まって、何やらミーティングや
時にはインスタレーションなどを
していました。
それらを横目で見ながら
行きつけの一杯飲み屋のママに
「最近、若い人をよく見るね。」
と話したら
ママは開口一番
「来ないよね。あの人たち。
いろいろやってるみたいだけど、
いつかはここを離れるでしょ。」
つまり、
その土地に住んでいる人たちにとっては
アーティストたちが
やりたいこと以前に
「お金が落ちること」。
結果として、その地域が
彼らの活動を通じて
経済的に潤うことが
最も重要なのだと
その時感じたことを
思いだしました。
その意味では
記事にもあるように
様々な分野の勉強を
してきた人たちが
アートやクリエイティブに
関わることは
意義深いと思います。
ただ、
僕の心に深くささっているのは
「いつかここを離れる」
という言葉。
アートもデザインも
実用を持って世の中に存在して、
そしてそれらに関わる人や
それを享受する人たちにとって
よかったと言ってもらえる
ことが理想だとは思います。
でも、同時に
どこか雲の上の、
そして自分達の生活とは
全くレイヤーの違う話だと
思う人たちが
必ずいるということを
忘れてはいけないと思います。
それは、私が関わっている
広告でも同じなのでしょう。
西行は
「世を捨つる人をまことに捨つるかは
捨てぬ人をぞ捨つるとはいふ」
と詠んでいます。
自身の在り様を
どこに置こうとするかで
目指すべき場所は
見つかるのかも
しれません。
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