なりたいものと、なるものと。

友人(と、いうより限りなく知り合いに近い友人と、いうか知り合い)の
web編集者、ライターの塩谷舞さんが
立ち上げられた「milieu」という
webメディアの記事を紹介します。

「アーティストです」と自己紹介すると「アートって難しい」と返される日本を出て…NYで学んだこと

Text by AKI INOMATA(@a_inomata)   一般に「アーティスト」というと、どんなイメージがあるだろうか? 「人里離れたところで作品をつくる変人」  といったイメージを持っている人もいるかもしれない。特に、日本ではそういったイメージが根強いように私は感じている。 それは、自らの耳を切り落としたゴッホのエピソードや、「芸術は爆発だ」と叫び、テレビにもよく出演していた岡本太郎などの影響なのだろうか。 実際、そういったアーティストも存在するだろうが、おそらく今、世界中で活躍しているアーティストの多くはそうではない。 神秘的な生物の造形や映像で知られるマシュー・バーニーがイェール大学で医学や体育を学んでいたことは、関係者の中で広く知られているが、横断的な知性を持たなければ今の複雑な現代社会に訴求するアーティストにはなれない。   また、一握りのトップアーティストともなれば、スタッフを多く抱えるスタジオを構え、経営者としての才覚を発揮しながら、社交家として世界のコレクターたちと渡り歩くたくましささえ求められる。つまり、牧歌的な芸術家像のまま、世界を渡り歩くアーティストになることなど不可能なのだ(もし牧歌的に見えている場合、それは巧みなセルフブランディングの賜物なのかもしれない)。 私は今、助成金を得てNYへの留学に来ている(詳しくは前回の記事にて)。 NYで目の当たりにしたのは、こうしたアートの状況に対して切り込んで行くために、広い教養を身につけながら、アートクリティークを学び、積極的にコミニュケーションを取ることで刺激し合うクレバーな同世代のアーティストの姿であった。 先日、アーティスト・イン・レジデンスをしているISCPのスタジオで作品のプレゼンを行った   「世界中に友達をつくる」 人付き合いの苦手だった私にとって、英語でいろんな国のアーティストと話すことが、こんなに面白いだなんて、知らなかった。 いや、私の英語力はまだまだで、こちらのアーティストやキュレーターたちの集まりに顔を出すのは、最初の頃は恐怖でしかなかった。 しかし、1ヶ月も経つとさすがに日常会話には慣れてきて、「AKI、英語上達したねー」と周りの何人かから言われるようになり、それは率直に嬉しい。

milieu

AKl INOMATAさんという
東京藝大出身のアーティストの方が
現在留学をしている
NYから送られている記事です。

私はこの方のことは
存じあげないので
先入観なく、記事をよみましたが
なるほど。。と、
うーん。。が混在してしまいました。

アートって。 つまり
なんだろうかな?と。

以前、住んでいた
墨田区の向島界隈は
シャッター商店街で
空き家が多いせいか
その空き家を使って
アーティストの
人たちが個展をやったり
アクセサリーを
販売していたり
大学の研究室(?)と思われる
生徒さんや教授たちが
集まって、何やらミーティングや
時にはインスタレーションなどを
していました。

それらを横目で見ながら
行きつけの一杯飲み屋のママに
「最近、若い人をよく見るね。」
と話したら
ママは開口一番
「来ないよね。あの人たち。
いろいろやってるみたいだけど、
いつかはここを離れるでしょ。」

つまり、
その土地に住んでいる人たちにとっては
アーティストたちが
やりたいこと以前に
「お金が落ちること」。
結果として、その地域が
彼らの活動を通じて
経済的に潤うことが
最も重要なのだと
その時感じたことを
思いだしました。

その意味では
記事にもあるように
様々な分野の勉強を
してきた人たちが
アートやクリエイティブに
関わることは
意義深いと思います。

ただ、
僕の心に深くささっているのは
「いつかここを離れる」
という言葉。

アートもデザインも
実用を持って世の中に存在して、
そしてそれらに関わる人や
それを享受する人たちにとって
よかったと言ってもらえる
ことが理想だとは思います。

でも、同時に
どこか雲の上の、
そして自分達の生活とは
全くレイヤーの違う話だと
思う人たちが
必ずいるということを
忘れてはいけないと思います。
それは、私が関わっている
広告でも同じなのでしょう。

西行は
「世を捨つる人をまことに捨つるかは
捨てぬ人をぞ捨つるとはいふ」

と詠んでいます。

自身の在り様を
どこに置こうとするかで
目指すべき場所は
見つかるのかも
しれません。

amuse bouche

湘南ゼミナール 広告宣伝部、広報室のメンバーによる コラムメディアです。 みなさんから 寄せていただいたコラムを 少しづつ、紹介していきます。 日々のクリエイションの中で、 見つけたことや 感じたこと、 考えたことなどを 共有してみませんか。

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